原発性アルドステロン症

原発性アルドステロン症

原発性アルドステロン症は、アルドステロンというホルモンが体内から異常に分泌されることにより引き起こされる病気で、高血圧患者の5-10%程度を占めると言われています。

高血圧を診療するときに、生活習慣だけでなく背景に何らかの病気があり二次的に高血圧が起きている二次性高血圧の可能性を必ず評価する必要があります。

原発性アルドステロン症は、睡眠時無呼吸症候群とともに二次性高血圧の原因となる病気です。特に以下のような患者さんに対して、積極的に疑う必要があります。

  • 20代、30代なのに血圧が高い場合
  • 採血検査でカリウムが異常に低い場合
  • 一生懸命治療しているにもかかわらず高血圧が治らない

当院では高血圧の診療を行う際に、必ず二次性高血圧の検討をしております。

原因

原因として、副腎という腎臓の横にあるアドレナリンなどのホルモンを多く出す臓器の過形成(かけいせい)、腺腫(せんしゅ)から異常に分泌されることが多いです。

検査

検査はスクリーニング検査として採血検査を行います。

採血項目の血清アルドステロン(PAC)と血清レニン活性(PRA)を測定して、PAC(pg/ml)とPRA(ng/ml)の量のバランスを観察して、疑いがある場合は精査に進むもしくは診断とします。

ここで注意なのは、常備薬の影響を受けている可能性があるという点です。

具体的には、アルドステロン阻害薬、K保持性利尿剤、甘草を含む漢方などは検査データーに影響を及ぼすので一度中止をして4週間以上空けてから検査を行うことが望ましいです。

また、利尿薬、降圧薬(RAS系阻害薬、β遮断薬など)に関しても中止することで正確に検査出来ますが、中止することが難しそうな場合は薬剤の影響を考慮しながら検査を行います。

更に採血は、クリニックに受診頂き、ベットで30分横になってもらってから行うのが望ましく疑わしいときは面倒をかけますが早くに来ていただき、横になってもらっています。立ち上がったり、歩いたりすることで検査データーに異常が起きるためです。

スクリーニングで疑わしい場合は、CTなどの画像検査を行います。CTで副腎のサイズを評価したり、年単位で増加率をみます。

正確に診断を付ける場合は、専門施設にご紹介いたします。カプトプリル負荷試験、フロセミド試験、生理食塩水負荷試験などを適宜行います。結果や今後治療方針によっては副腎静脈サンプリングという特殊な検査をおこなう。

治療

治療法には、副腎をとる手術・薬物療法の2つの選択肢があります。

どちらを選択するかは、年齢や血圧の状態、病態などで判断をします。

あくまで目安ですが、副腎の腺腫・過形成が片方の場合は手術を積極的に検討します。(実は腺腫・過形成のサイズは合併症とあまり関連がないと言われています。)

手術を希望しない場合・手術困難症例の場合・両側性過形成の場合はアルドステロン拮抗薬(アルダクトン・セララなど)の内服治療を行い、適宜画像所見をフォローアップして増悪所見がないかを確認します。

何かご不明な点がございましたら、遠慮なくご相談ください。

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